物語の”展開”とは結末までの階段

「物語」とは、”結末”という頂上に向かう登山の様なものです。

連載・<オンライン小説講座>
物語には、基本的に結末(オチ)があります。
そして、結末に至るまでに、物語は様々な展開を見せます。

では、展開とは何か?
展開とは、結末という頂上に至る階段です。(登山道とも言えるかも)

展開は、階段なので平坦な道ではいけません。

階段を上がるにつれて、主人公は様々な発見を重ね、成長します。

そして、その階段は、クライマックスに向かうにつれて、険しい階段になっていくのが望ましいです。

エヴェレストなどの高い山の頂上(クライマックス&オチ)に到達する、あと一歩ほど険しいという感覚に近いとも言えるでしょう。

以上、述べた事は、名作の小説・漫画・映画などを読んだり、観たりする際に多くの人が感じる事なので、感覚的にお判り頂けるかと思います。

しかし、間違えていけないのは、物語の階段とは出来事ではなく、主人公の心の階段なのです。

物語の中でどんな激しい出来事があっても、主人公の心が全く動いていなければ、意味のない出来事になります。
もしくは、主人公が別の人物なのかもしれません。

逆に、平凡に見える出来事でも、主人公の心が激しく動いていれば、それはドラマチックな展開となるのです。

物語とは、登場人物の心の動きを楽しむものであり、書き手には人間の内面に対する飽くなき探究心が求められます。

(花野組福岡「作家塾」運営部)