物語の書き方は”体得”するもの

どんな芸でも身につけるには練習が必要です。

連載・<オンライン小説講座>
小説や脚本などの「物語の書き方」を学ぶ上で、これまで数多くの教材や理論、教え方などが研究され、その手の学校も数多くあります。

当塾(作家塾)にも発見した理論や教え方の蓄積はあるので、たまに学校などに出張して、学生さん相手に物語の書き方を教えたりします。理論などの考え方を知る事は大切な事です。

しかし、それだけで学生さんが物語を書けるようになるかと言うと、そんな訳は無くて、大して筆が動かない事が殆どです。逆に理論とか知識の勉強に興味なさそうな学生さんが案外書けたりします。

これは、そもそも物語を書く事に関する勘があるとか、豊かな感性がある学生さんに見られる傾向です。それは才能とも言えるでしょう。ただ、才能がある学生さんでも、それを磨かないと腕は上がりません。

結局のところ、書く事はスポーツに似ていて地道な練習が必要で、何度も何度も書いて体得するほか道は無いのです。鉄棒の逆上がりの方法を知っても練習しないと実際に出来ないのと同じです。

ちなみに、才能がある人が努力すれば良い作品が書けますし、才能がまあまあの人が良い作品を書くにも努力が必要です。どちらにしろ努力が必須ですから、作家という仕事は書く事が好きで無いと務まらないと思います。書く事が好きなら、まずは作家として最低限の才能はあると思っても良いでしょう。

努力と言うと何だか辛そうに聞こえますが、要するに書く練習を楽しんですると言う事です。楽しんで書かないと、楽しく無い作品になりますので、楽しむ事は大切です。そして、一定期間以上、頑張って書くと効果が出始めます。

当塾の傾向としては、大体、3ヶ月ほど書くと、段々と腕が上がり始めます。書きたいと少しでも思っている方には、まずは気楽な気持ちで書き始めてみると良いでしょう。3ヶ月は、案外、あっと言う間に経ちますよ

(花野組「作家塾」運営事務局)