「テーマ」は作家が持っているもの。選べるものではない。

「テーマ」を書けるかどうかが、本物の作家と、それ以外を分けます。

作品を書くうえで「テーマ」という言葉は良く出てきます。

しかし、「テーマ」という言葉は、なかなか曖昧で、小説や脚本の書き方の指導書によってテーマと言う言葉の捉え方が異なるので、ややこしいです。

尚、花野組福岡「作家塾」においては、「テーマ」とは作家さんが人生で大切にしている事と説明しています。もしくは、その作家の魂であるとも言います。

「テーマ」は、作品を完成させて初めて分かります。

例えば、ある作家初心者が、模範的な家族を題材にした心温まる話を書こうと思って書き始めて、自身の正直な気持ちに従って書く内に、最終的に家族がモラルを反する悪徳行為を繰り返して崩壊する悲惨極まりない話になったとしても、それが、その作家の正直な気持ちであり、感情移入して書けたと言うのであれば、それは良い作品です。また、それが、その作家の「テーマ」と言えます。(この例で言えば、反モラルがテーマでしょうか)

作家自身が書きたいと思っている事と、その作家が持っているテーマが異なる事は、初心者には良くある事です。つまり、テーマとは選べるものでは無く、そもそも作家が持っているものなのです。

テーマを書ききる事は、難しく骨が折れます。
テーマを描くには、作品を何度も書き直して完成度を高めるしか方法はありません。
特にオチのつけ方にテーマは深く関わります。

ただし、作者の妄想や欲望を書くのとは異なります。
作品とは、作者の妄想や欲望のメモでは無く、何らかの”真実”を描いた物なのです。
”真実”には、何度もリライトをする事で近づけます。

まずは、テーマを書ききる事が、作家初心者の最初の修練と言えるでしょう。
また、テーマが書けている作品は、迫力があって面白いのです。

「作家塾」では、作家さんのテーマを見つけてもらう意味もあって、プロットのリライトを重視しています。プロットを完成させる事で、自分のテーマを知る事が出来ます。
それが出来た時、「作家の自分はこういう事を考えているのだな」と言う発見と自信を得るでしょう。

”テーマ”のおさらい
1/テーマとは、その作家が信じているもの。作家の魂とも言える。
2/作家自身の正直な気持ちに従って書く事で初めてテーマが書ける。
3/作家初心者は、まずはテーマを書ききる事を目標とする。
4/テーマを書ききるには、作品を何度も粘って書き直すこと。

リライトは創作の基本の基本。

何事も上達するには繰り返しが大事。

・連載<オンライン小説講座>
今回は「リライト」についてお話しします。

リライトとは、小説や脚本を書き直す事です。
良い作品を書く上で、リライトは避けられません。

たまにリライトしないという作家さんもおられますが……正直おすすめしません。
やはり、大抵の作家さんは、リライトを何度もします。
また、多くの小説指導書でも、リライトの重要性は語られています。

では、リライトの方法とは何か?
それは何度も作品を読み返して、何度も作品を書き直す事です。

特に重要なのが作品を読み返す事です。
読む内に作品を良くするアイデアが見えてきます。
リライトする時は、頻繁に作品に目を通しましょう。

「作家塾」でも、プロットを書く段階から生徒さんと一緒に考えながら、何度も何度も作品を書き直して作品の完成度を高めています。

では、いつまでリライトすれば良いのか?

それは、作品が完成するまでです。

少なくとも作者自身で、もうこれ以上、書き直すところは無い!と自信をもって言えるまで書けたら、ひとまず完成です。
まずは、そこまで頑張りましょう。

リライトは、地味な作業ですが、作家の腕を上げるには非常に有効です。
作家の腕の筋トレとも言えます。

<リライトの方法>
1/書き上げた作品を読み返す。

2/読み返して、気づいた事、思いついたアイデアを元に書き直す。

3/読み返す・書き直すの作業を何度も繰り返し、作品の完成度を高める。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

物語の基本・「起承転結」とは何か?

承の中に起承転結があるのが最大の特徴

・連載<オンライン小説講座>
物語における「起承転結」は、国語の時間に習った起承転結とは少し違います。
それぞれ、起・承・転・結ごとに解説します。

<物語とは、主人公と準主役の関係の変化を描いたもの>

「起」では、主人公が登場する
物語の始まりが「起」です。
ここで主人公が登場し、どんな人物で、どの様な世界にいるか描かれます。
(例えば、主人子は高校生で、どこの高校に通っているか等)

「承」では、主人公が準主役と出会い、その関係性が発展する
承は、物語全体で最も分量がある箇所で、承の中に<起・承・転・結>があります。

また、「承の起」は、準主役が登場する部分です。
そして、この後、「主人公と準主役のやりとり・関係性の変化」が書かれる事になります。

例えば、恋愛ドラマであれば、主人公と準主役との心の距離が近づいたり離れたりする様子が書かれます。
主人公と準主役が敵対関係にある物語であれば「主人公と準主役(ライバル)の力関係の変化」が書かれる事が多いでしょう。(圧倒的に強い準主役に対し、主人公が努力して段々、準主役よりも強くなる等)

「転」では、主人公と準主役が最も接近する
物語で最も盛り上がる箇所です。
主人公の気持ちが最も盛り上がり、激しく動く箇所です。
ここでは、主人公と準主役の関係が最も接近します。

恋愛ドラマなら、主人公と準主役の心の距離が最も近づきます。
主人公と準主役が敵対するドラマなら、最大の激突がクライマックスで行われます。

「結」とは、主人公と準主役の関係の結末
物語がクライマックスを迎えたら、速やかにラストを迎えましょう。
結は、主人公と準主役の関係の結末を描くところです。

恋愛ドラマなら、その恋は成就したのか?失恋したのか?
主人公と準主役が敵対するドラマなら、どちらが勝ったのか?などです。

結末のつけ方は、その作者の性格・人生観とも深く関係します。
それは、作家のテーマにつながる部分です。
大切な事は、如何なる結末であっても、作者が嘘をつかない事です。

悲劇的で捻くれた結末であっても、それが作者の本心なら正しい結末と言えます。

結末は作者にとって、とても重要です。
決して妥協せず、作者が信じる真実の結末を描きましょう。
正しい結末が書ければ、それを支持してくれる人が必ず現れるのも確かなのです。

以上、「起承転結」の解説でした。
まとめると、物語の「起承転結」とは「主人公の心の変化の起承転結」です。
そして、主人公の心の変化は、基本的に準主役との関係・やり取りで変化していきます。
物語には、最低限、主人公と準主役は必要であり、その両者の関係性が魅力的であれば、面白い物語になる可能性が高まります。

また、準主役が人間でない事もあります。
準主役がもの言わぬ動物・自然・超自然である場合もあります。
有名な例では、映画「ジョーズ」がそれにあたるでしょう。

様々な小説・漫画・映画で、多種多様な主人公と準主役の関係が描かれています。
そして、名作ほど、魅力的にそれが描かれています。

ちなみに長編小説や長編映画の場合、作中で何度も起承転結が繰り返されます。
長編の物語とは、短編の連載が集合した様な作りになっています。

「作家塾」では、上記の内容を含め、物語を書く為に役立つ様々な講義も行なっています。
やはり講師から直に講義を受けた方が理解して頂きやすいかと思います。
ご興味ある方は、ひと月だけでも作家塾に参加されてみませんか?

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

オチが書けてこそ一人前

真剣にオチを書くのは作家の最低限の良心

・連載<オンライン小説講座>
カクヨムに編集者の立場として、ラノベの現状に関する個人的な思いを書いている方がおられます。

どれも、成程と言う記事ばかりですので、小説家を志す方には勉強になりそうです。

その中で、「作家塾」的に読んで頂きたい記事が下記の「編集者の思い その7」です。

出典「編集者の思い その7」より;https://kakuyomu.jp/works/1177354054882999287/episodes/1177354054883403532

冒頭で「作品の終わらせ方にこそ作者の力量が問われる。」と書いておられます。

全く、本当に、反論の余地無く、その通り!なのです。

作品のオチは、その作者の生き方(テーマ)と深く関わる事であり、オリジナリティが非常に出る部分です。

そして、良いオチを書く事は、凄く難しく、相当な労力が要ります。

「作家塾」でも、生徒さんが作品を書く上で最も重視するのは、オチのつけ方です。

断言しますが、キチンとしたオチが書けないと作家として一人前になれません。

「作家塾」では、良いオチが書けるまで生徒さんと二人三脚みたいな感覚で、何度も何度もプロットのリライトを重ねます。

その試行錯誤が、作家としての基礎体力づくりに繋がります。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

まずは、登場人物は2人まで。

友達を参考に2番手を設定しても良いですよ。

連載・<オンライン小説講座>
生まれて初めてドラマを書く人は、まずは登場人物を2人だけにしてみましょう。
そうすると、整理して書きやすいですし、ドラマの全体像も見通しやすいです。
やはりドラマの基本は、2人のやり取りです。

その2人の関係は、親子でも良いですし、恋人でも良いですし、ライバルでも良いです。
主人公は、相手との、やりとりの中で心が変化し、葛藤し、成長する(挫折する事も)。
これがドラマの基本である事は、昔から大きく変わりません。

まずは、物語を書き慣れるまで設定もシンプルさを心がけ、短編の物語を書きましょう。
主人公の設定も、調べ物をせずに、作者の知識だけで無理なく書ける設定にしましょう。

一番、良いのは”普通の人”、つまり作者の等身大の主人公が良いでしょう。

さて、もう一度、繰り返しますよ。初心者が作品を書く上での注意点は…….。

1/登場人物は2人までにする。
2/まずは短編を書いて練習しましょう。
3/主人公は、作者自身に近い人物設定にしましょう。

どんな事でも、最初は無理せず始める事が上達のコツです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

”読める”だけでも仕事になる。

作品が読めれば選べる職業が増えますよ。

連載・<オンライン小説講座>
小説や脚本を書く事を学ぶと、その副産物として「作品を読める」様になります。
ここでの「作品を読む」とは、作品のテーマ、作品の構成を的確に読み解き、ここを書き直すともっと良くなると説明できるレベルで「読む」と言う意味です。

そこまで、読める様になれば、それだけでも仕事になります。
例えば、プロデューサー業にも役立つでしょうし、編集者にもなれるでしょう。
それも作家さんから、心強い味方と感じてもらえるレベルの仕事が出来る様になります。

作家さんは孤独な中で戦っていますので、作品を的確に読み、具体的なアドヴァイスをしてくれる味方が居ると有難く感じるはずです。(作家さんも色々な人が居ますので断言しませんが)

それと、作品の企画説明をする際にも「作品が読める」人は、ストーリーに関して具体的な説明が出来る様になります。また、勘に頼って受けるかなと思って作品を作って、大コケするという事も避けられる様になります。(映画の歴史上でも良くある失敗です)「作品を読める」人は、リスク管理が出来る人にもなるのです。

そういう意味で、作家業になる気がなくても、プロデューサー、編集者など、作家と共働する仕事を志しているなら、作品を書いてみるのは有効です。

特に、これから社会に出る学生さん等には、職業選択の幅が広がるので、おすすめします。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

物語の書き方は”体得”するもの

どんな芸でも身につけるには練習が必要です。

連載・<オンライン小説講座>
小説や脚本などの「物語の書き方」を学ぶ上で、これまで数多くの教材や理論、教え方などが研究され、その手の学校も数多くあります。

当塾(作家塾)にも発見した理論や教え方の蓄積はあるので、たまに学校などに出張して、学生さん相手に物語の書き方を教えたりします。理論などの考え方を知る事は大切な事です。

しかし、それだけで学生さんが物語を書けるようになるかと言うと、そんな訳は無くて、大して筆が動かない事が殆どです。逆に理論とか知識の勉強に興味なさそうな学生さんが案外書けたりします。

これは、そもそも物語を書く事に関する勘があるとか、豊かな感性がある学生さんに見られる傾向です。それは才能とも言えるでしょう。ただ、才能がある学生さんでも、それを磨かないと腕は上がりません。

結局のところ、書く事はスポーツに似ていて地道な練習が必要で、何度も何度も書いて体得するほか道は無いのです。鉄棒の逆上がりの方法を知っても練習しないと実際に出来ないのと同じです。

ちなみに、才能がある人が努力すれば良い作品が書けますし、才能がまあまあの人が良い作品を書くにも努力が必要です。どちらにしろ努力が必須ですから、作家という仕事は書く事が好きで無いと務まらないと思います。書く事が好きなら、まずは作家として最低限の才能はあると思っても良いでしょう。

努力と言うと何だか辛そうに聞こえますが、要するに書く練習を楽しんですると言う事です。楽しんで書かないと、楽しく無い作品になりますので、楽しむ事は大切です。そして、一定期間以上、頑張って書くと効果が出始めます。

当塾の傾向としては、大体、3ヶ月ほど書くと、段々と腕が上がり始めます。書きたいと少しでも思っている方には、まずは気楽な気持ちで書き始めてみると良いでしょう。3ヶ月は、案外、あっと言う間に経ちますよ

(花野組「作家塾」運営事務局)

書籍紹介「ベストセラー小説の書き方」<書きまくれ!出来れば毎日>

小説の書き方の本としては有名です。

本日は、作家初心者向けに小説・シナリオを書く参考になりそうな書籍をご紹介。

ディーン・R・クーンツ著「ベストセラー小說の書き方」(初版1981年)

これは、アメリカのベストセラー小説家&脚本家「D.R.クーンツ」氏がベストセラー小説を書くには、どうすれば良いのかを教えてくれるタイトル通りの本です。

とは言え、この本、少し古い出版物の所為か、文体が何だか読みにくく、内容も初心者には少し難しい気がします。
それでも、この本には「ベストセラー小説を書くための唯一かつ確実な極意」が非常に明快に書かれています。

その極意を、私が勝手に要約すると「書きまくれ、毎日」。

これこそが、小説を書く行為の本質を説明していると思います。

D.R.クーンツ氏は、可能なかぎり毎日書くそうで、自身の作家としての日常(なかなか辛そう)を参考例として引用しつつ、その重要性を繰り返し説いてます。
そして、毎日でも作品を書けるという事が「才能」とも言えるでしょう。プロの作家とは、そういう人達です。

これを補足説明すると、毎日、10分でも作品に目を通すという事だけでも有効です。
毎日、少しでも自分の作品を書く&読むという行為を継続して続ける事が大切なのです。

他にも、様々な小説テクニックを解説しているのですが、それらの解説よりも「とにかく書け」というメッセージが非常に力強く、作家の仕事の大変さも伝わって、そのメッセージだけで本書の目的は十分に達せられてます。

「ベストセラー小説の書き方」は、甘い内容では無いですが、それ故、真摯な姿勢で書かれた名著と言えますので、ご興味がある方はご一読ください。なかなか面白い本ですよ。

(花野組福岡「作家塾」運営部)

プロット完成までの3段階

連載・<オンライン小説講座>
プロット(物語の粗筋)の完成までに、3つの段階があります。
今回は、その3段階をそれぞれご紹介。

1段階/完成度80%……物語の構成が概ね書けている
物語が始まりから終わりまで、全体の起承転結が大体書けている状態。
まずは、この段階を目指してプロットを書きましょう。

2段階/完成度90%……クライマックスが書けている
物語の構成がほぼ完成し、更に物語のクライマックスが書けている状態。
クライマックスが盛り上がっているかどうか、何度も書き直して完成度を高めます。
何度も見直すほか、他に方法はありません。粘りましょう。

3段階/完成度100%……作家のテーマを書ききっている
これはラスト(結末)に関係する事ですが、作品を書いている作者の思いが全て書けている状態で遂に作品は完成です。
実は、この3段階目が最大の難所です。作者のテーマとは、作者自身が作品を書く中で発見していく作業です。作品を書き進める中で、「この為に作品を書いたのだな」と気づく時が来ます。そこまで書ければ、作品の完成度は、非常に高いと言えます。

以上、プロットの完成度を3段階でご説明しました。
自分で書いている小説やシナリオのプロットがどの程度まで書けたのか、チェックするヒントとして、ご活用頂けましたら幸いです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

主人公を書く上での確認3ポイント

古来から物語の“主人公”は最重要です。

連載・<オンライン小説講座>
小説やシナリオ(脚本)で主人公を書く上で注意するポイントをざっくり3つに分けてみました。

1/主人公が最初から最後まで概ね一貫して登場している。
途中で主人公が居なくなるのは基本的に避けた方が良いでしょう。
物語とは、主人公の視点で展開し、主人公の心の動きを楽しむものだからです。その方が、お客さんが物語に感情移入しやすくなります。

2/主人公が何を目指して頑張るのかを明確にする。
物語の始まりで、主人公が何をするのか明確にして書き始めましょう。
例えばスポーツドラマなら、大会で1位を目指して頑張るとか、恋愛ドラマなら、好きな相手と結ばれたいとか、主人公が何を目指して頑張るのかはっきりさせましょう。主人公が頑張った方がお客さんは応援しやすいです。

3/結末で主人公がどの様に成長したかを書く。
結末は、作家の腕の見せ所のひとつです。
そして、物語は“入口と出口が違う方が良い”ので、主人公の内面が物語の始まりと結末で大きく異なる方が望ましいです。
物語中の経験を経て、主人公は何を得て、どの様に成長したのか?それは、物語を書き上げ、作家自身が得たものと同じなのです。
主人公の気持ちと一体化して、誠意を持って結末を描きましょう。

以上、主人公の書き方のポイント3点でした。
他にも、色々と注意すると良い事があるのですが、作家初心者の方は、上記3点を注意するだけでも、ぐっと作品の完成度が高くなると思います。

良かったら試して頂けましたら幸いです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)