物語の基本・「起承転結」とは何か?

承の中に起承転結があるのが最大の特徴

・連載<オンライン小説講座>
物語における「起承転結」は、国語の時間に習った起承転結とは少し違います。
それぞれ、起・承・転・結ごとに解説します。

<物語とは、主人公と準主役の関係の変化を描いたもの>

「起」では、主人公が登場する
物語の始まりが「起」です。
ここで主人公が登場し、どんな人物で、どの様な世界にいるか描かれます。
(例えば、主人子は高校生で、どこの高校に通っているか等)

「承」では、主人公が準主役と出会い、その関係性が発展する
承は、物語全体で最も分量がある箇所で、承の中に<起・承・転・結>があります。

また、「承の起」は、準主役が登場する部分です。
そして、この後、「主人公と準主役のやりとり・関係性の変化」が書かれる事になります。

例えば、恋愛ドラマであれば、主人公と準主役との心の距離が近づいたり離れたりする様子が書かれます。
主人公と準主役が敵対関係にある物語であれば「主人公と準主役(ライバル)の力関係の変化」が書かれる事が多いでしょう。(圧倒的に強い準主役に対し、主人公が努力して段々、準主役よりも強くなる等)

「転」では、主人公と準主役が最も接近する
物語で最も盛り上がる箇所です。
主人公の気持ちが最も盛り上がり、激しく動く箇所です。
ここでは、主人公と準主役の関係が最も接近します。

恋愛ドラマなら、主人公と準主役の心の距離が最も近づきます。
主人公と準主役が敵対するドラマなら、最大の激突がクライマックスで行われます。

「結」とは、主人公と準主役の関係の結末
物語がクライマックスを迎えたら、速やかにラストを迎えましょう。
結は、主人公と準主役の関係の結末を描くところです。

恋愛ドラマなら、その恋は成就したのか?失恋したのか?
主人公と準主役が敵対するドラマなら、どちらが勝ったのか?などです。

結末のつけ方は、その作者の性格・人生観とも深く関係します。
それは、作家のテーマにつながる部分です。
大切な事は、如何なる結末であっても、作者が嘘をつかない事です。

悲劇的で捻くれた結末であっても、それが作者の本心なら正しい結末と言えます。

結末は作者にとって、とても重要です。
決して妥協せず、作者が信じる真実の結末を描きましょう。
正しい結末が書ければ、それを支持してくれる人が必ず現れるのも確かなのです。

以上、「起承転結」の解説でした。
まとめると、物語の「起承転結」とは「主人公の心の変化の起承転結」です。
そして、主人公の心の変化は、基本的に準主役との関係・やり取りで変化していきます。
物語には、最低限、主人公と準主役は必要であり、その両者の関係性が魅力的であれば、面白い物語になる可能性が高まります。

また、準主役が人間でない事もあります。
準主役がもの言わぬ動物・自然・超自然である場合もあります。
有名な例では、映画「ジョーズ」がそれにあたるでしょう。

様々な小説・漫画・映画で、多種多様な主人公と準主役の関係が描かれています。
そして、名作ほど、魅力的にそれが描かれています。

ちなみに長編小説や長編映画の場合、作中で何度も起承転結が繰り返されます。
長編の物語とは、短編の連載が集合した様な作りになっています。

「作家塾」では、上記の内容を含め、物語を書く為に役立つ様々な講義も行なっています。
やはり講師から直に講義を受けた方が理解して頂きやすいかと思います。
ご興味ある方は、ひと月だけでも作家塾に参加されてみませんか?

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

2月の「作家塾」はお休みします。

不本意ですが、休むしかありません。

今現在、福岡でもオミクロン株の感染拡大が大変な状況です。
感染予防の観点から、2月は「作家塾」をお休みします。

生徒さんに誠に申し訳なく、難しい判断でした。

オンライン授業での対応も考えたのですが、対面授業の方が理解しやすいという方もおられますし、丸一ヶ月間全てオンライン授業というのも責任をもって丁寧な授業をする事が出来ないと判断して、お休みさせて頂く事になりました。

オミクロン株に感染したとしても重症化しにくいのは確かですが、場合によってはインフルエンザよりも苦しい思いをする可能性がある病気ですので、決して油断できない状況です。

どうか、皆様も感染しないように、くれぐれもお気をつけ下さい。

オミクロン株の感染拡大が収束次第、対面授業を再開したいと考えています。

対面授業が再開した際には、このブログでもご案内させて頂きます。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)



オチが書けてこそ一人前

真剣にオチを書くのは作家の最低限の良心

・連載<オンライン小説講座>
カクヨムに編集者の立場として、ラノベの現状に関する個人的な思いを書いている方がおられます。

どれも、成程と言う記事ばかりですので、小説家を志す方には勉強になりそうです。

その中で、「作家塾」的に読んで頂きたい記事が下記の「編集者の思い その7」です。

出典「編集者の思い その7」より;https://kakuyomu.jp/works/1177354054882999287/episodes/1177354054883403532

冒頭で「作品の終わらせ方にこそ作者の力量が問われる。」と書いておられます。

全く、本当に、反論の余地無く、その通り!なのです。

作品のオチは、その作者の生き方(テーマ)と深く関わる事であり、オリジナリティが非常に出る部分です。

そして、良いオチを書く事は、凄く難しく、相当な労力が要ります。

「作家塾」でも、生徒さんが作品を書く上で最も重視するのは、オチのつけ方です。

断言しますが、キチンとしたオチが書けないと作家として一人前になれません。

「作家塾」では、良いオチが書けるまで生徒さんと二人三脚みたいな感覚で、何度も何度もプロットのリライトを重ねます。

その試行錯誤が、作家としての基礎体力づくりに繋がります。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

まずは、登場人物は2人まで。

友達を参考に2番手を設定しても良いですよ。

連載・<オンライン小説講座>
生まれて初めてドラマを書く人は、まずは登場人物を2人だけにしてみましょう。
そうすると、整理して書きやすいですし、ドラマの全体像も見通しやすいです。
やはりドラマの基本は、2人のやり取りです。

その2人の関係は、親子でも良いですし、恋人でも良いですし、ライバルでも良いです。
主人公は、相手との、やりとりの中で心が変化し、葛藤し、成長する(挫折する事も)。
これがドラマの基本である事は、昔から大きく変わりません。

まずは、物語を書き慣れるまで設定もシンプルさを心がけ、短編の物語を書きましょう。
主人公の設定も、調べ物をせずに、作者の知識だけで無理なく書ける設定にしましょう。

一番、良いのは”普通の人”、つまり作者の等身大の主人公が良いでしょう。

さて、もう一度、繰り返しますよ。初心者が作品を書く上での注意点は…….。

1/登場人物は2人までにする。
2/まずは短編を書いて練習しましょう。
3/主人公は、作者自身に近い人物設定にしましょう。

どんな事でも、最初は無理せず始める事が上達のコツです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

”読める”だけでも仕事になる。

作品が読めれば選べる職業が増えますよ。

連載・<オンライン小説講座>
小説や脚本を書く事を学ぶと、その副産物として「作品を読める」様になります。
ここでの「作品を読む」とは、作品のテーマ、作品の構成を的確に読み解き、ここを書き直すともっと良くなると説明できるレベルで「読む」と言う意味です。

そこまで、読める様になれば、それだけでも仕事になります。
例えば、プロデューサー業にも役立つでしょうし、編集者にもなれるでしょう。
それも作家さんから、心強い味方と感じてもらえるレベルの仕事が出来る様になります。

作家さんは孤独な中で戦っていますので、作品を的確に読み、具体的なアドヴァイスをしてくれる味方が居ると有難く感じるはずです。(作家さんも色々な人が居ますので断言しませんが)

それと、作品の企画説明をする際にも「作品が読める」人は、ストーリーに関して具体的な説明が出来る様になります。また、勘に頼って受けるかなと思って作品を作って、大コケするという事も避けられる様になります。(映画の歴史上でも良くある失敗です)「作品を読める」人は、リスク管理が出来る人にもなるのです。

そういう意味で、作家業になる気がなくても、プロデューサー、編集者など、作家と共働する仕事を志しているなら、作品を書いてみるのは有効です。

特に、これから社会に出る学生さん等には、職業選択の幅が広がるので、おすすめします。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

先日の作家塾の授業

活気ある授業が出来ました!

どうも、最近、更新が遅れがちで申し訳ございません。
もっと更新頻度を上げたいのですが…….。

さて、先日は「作家塾」の授業でした。
生徒さん達が、それぞれ新作プロットや、書き直しをしてきたプロット、もしくは執筆途中の本編を持参して下さいました。

また、本日より新人さんが1名新たに参加して下さいました。
今現在、会社勤めをしながらライトノベルのコンペに挑戦している方で、
独学で書いてきたものの、しっかり物語の書き方を学びたいと言う事で「作家塾」に参加して下さいました。(有難うございます!)

独学で小説や脚本・シナリオを書かれている方で、何だが筆が進まない、上手くいっている気がしない、という方は独りで悩まずに、気軽な気持ちで「作家塾」をご利用頂けましたら幸いです。
「作家塾」では「物語の書き方の基礎」の理解と習得を重視してまして、その為のトレーニングとして「プロット」の執筆を何度も繰り返しして頂きます。

もちろん、プロットだけで作品が完成する訳では無いのですが、プロットを書く事で、作家としての「自分のテーマ」を知る事が出来ます。それが、他の人には真似できない「独自の作品」を書く事に繋がりますので、コンペ入賞確率が上がり、作家デビューにも繋がる、と言う効果が期待できます。

ただ、プロット執筆は、筋トレと同じで直ぐに効果が出る訳ではありません。
適切なトレーナー、適切なトレーニングを、正しく受けて、実行してこそ効果が出ます。
プロットの書き方や意味を理解するだけでも、作品を書く上で大きな強みになるでしょう。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

「作家塾」本年、初授業。

本年初の作家塾/偶然、欠席者が多く人数少なめです。

本日、「作家塾」は本年初授業でした。
ただ、欠席の方が多く、人数少なめの授業スタートでした。
次週は、人数が揃う予定です。

本日は、初授業といっても、いつも通りの授業で、生徒さんが書かれてきた作品を回し読みし、意見交換という流れでした。

新人さんも入塾されたので、自己紹介も行いました。

本日は、コンペ応募直前の方が居られましたので、授業後、その方と仕上げの打ち合わせをしました。

今年も様々な小説・脚本コンペに挑戦する予定です。

今日はクリスマス。作家塾も授業収め。

今日はクリスマス!授業も今年は終了!

本日、12/25(土)はクリスマスです。
そして、「作家塾」も2021年の授業納めでした。

思えば、2021年は、新しい生徒さんが随分、増えました。
特に20代後半〜30代の方々が多くなりました。

小説を書きたいと言う方が中心ですが、漫画原作を書く為に入塾された方もおられます。

コンペでは、2021年上半期にライトノベルの分野で入選を果たしています。
下半期では、純文学系のコンペに多く挑戦しました。こちらは、一次予選突破を果たしましたが、入賞は未だなので、今後、更なる頑張りに期待しています。

また、「作家塾」卒業生の「溝口智子」先生(小説家)の人気シリーズ『万国菓子舗お気に召すまま』が今年で完結したのも印象深い出来事でした。随分、出世されたものです。

尚、来年2022年、1月から3人〜4人ほど生徒さんが新規入塾予定です。

小説、ライトノベル、漫画原作、シナリオ(脚本)を書いてみたいとお考えの方は、どうぞお気軽に花野組福岡「作家塾」をご利用ください。

ひと月のみのご入塾でも大丈夫です!

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

『万国菓子舗お気に召すまま』韓国語版

ライトノベルの魅力は国境を越える!

「作家塾」の元生徒さんで、今現在、小説家として活躍中の「溝口智子」先生のツイッターで、代表作『万国菓子舗お気に召すまま』の韓国語版の第2巻&3巻についてご紹介されてました。

2巻、3巻も出るという事は、韓国の人達にも人気がある作品という事になります!
翻訳したとしても、作品の魅力はしっかり伝わるのですね。

しかも、これは福岡でデビューして福岡で作品を書き続けている小説家が成し遂げた事ですから、とても希望と夢を感じる話です。

先輩に続く方々が、これからも一人でも多く「作家塾」から誕生して欲しい!と願っています。

参考:「Fan文庫著者インタビュー第1回 溝口智子先生」

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

物語の書き方は”体得”するもの

どんな芸でも身につけるには練習が必要です。

連載・<オンライン小説講座>
小説や脚本などの「物語の書き方」を学ぶ上で、これまで数多くの教材や理論、教え方などが研究され、その手の学校も数多くあります。

当塾(作家塾)にも発見した理論や教え方の蓄積はあるので、たまに学校などに出張して、学生さん相手に物語の書き方を教えたりします。理論などの考え方を知る事は大切な事です。

しかし、それだけで学生さんが物語を書けるようになるかと言うと、そんな訳は無くて、大して筆が動かない事が殆どです。逆に理論とか知識の勉強に興味なさそうな学生さんが案外書けたりします。

これは、そもそも物語を書く事に関する勘があるとか、豊かな感性がある学生さんに見られる傾向です。それは才能とも言えるでしょう。ただ、才能がある学生さんでも、それを磨かないと腕は上がりません。

結局のところ、書く事はスポーツに似ていて地道な練習が必要で、何度も何度も書いて体得するほか道は無いのです。鉄棒の逆上がりの方法を知っても練習しないと実際に出来ないのと同じです。

ちなみに、才能がある人が努力すれば良い作品が書けますし、才能がまあまあの人が良い作品を書くにも努力が必要です。どちらにしろ努力が必須ですから、作家という仕事は書く事が好きで無いと務まらないと思います。書く事が好きなら、まずは作家として最低限の才能はあると思っても良いでしょう。

努力と言うと何だか辛そうに聞こえますが、要するに書く練習を楽しんですると言う事です。楽しんで書かないと、楽しく無い作品になりますので、楽しむ事は大切です。そして、一定期間以上、頑張って書くと効果が出始めます。

当塾の傾向としては、大体、3ヶ月ほど書くと、段々と腕が上がり始めます。書きたいと少しでも思っている方には、まずは気楽な気持ちで書き始めてみると良いでしょう。3ヶ月は、案外、あっと言う間に経ちますよ

(花野組「作家塾」運営事務局)