プロット完成までの3段階

連載・<オンライン小説講座>
プロット(物語の粗筋)の完成までに、3つの段階があります。
今回は、その3段階をそれぞれご紹介。

1段階/完成度80%……物語の構成が概ね書けている
物語が始まりから終わりまで、全体の起承転結が大体書けている状態。
まずは、この段階を目指してプロットを書きましょう。

2段階/完成度90%……クライマックスが書けている
物語の構成がほぼ完成し、更に物語のクライマックスが書けている状態。
クライマックスが盛り上がっているかどうか、何度も書き直して完成度を高めます。
何度も見直すほか、他に方法はありません。粘りましょう。

3段階/完成度100%……作家のテーマを書ききっている
これはラスト(結末)に関係する事ですが、作品を書いている作者の思いが全て書けている状態で遂に作品は完成です。
実は、この3段階目が最大の難所です。作者のテーマとは、作者自身が作品を書く中で発見していく作業です。作品を書き進める中で、「この為に作品を書いたのだな」と気づく時が来ます。そこまで書ければ、作品の完成度は、非常に高いと言えます。

以上、プロットの完成度を3段階でご説明しました。
自分で書いている小説やシナリオのプロットがどの程度まで書けたのか、チェックするヒントとして、ご活用頂けましたら幸いです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

主人公を書く上での確認3ポイント

古来から物語の“主人公”は最重要です。

連載・<オンライン小説講座>
小説やシナリオ(脚本)で主人公を書く上で注意するポイントをざっくり3つに分けてみました。

1/主人公が最初から最後まで概ね一貫して登場している。
途中で主人公が居なくなるのは基本的に避けた方が良いでしょう。
物語とは、主人公の視点で展開し、主人公の心の動きを楽しむものだからです。その方が、お客さんが物語に感情移入しやすくなります。

2/主人公が何を目指して頑張るのかを明確にする。
物語の始まりで、主人公が何をするのか明確にして書き始めましょう。
例えばスポーツドラマなら、大会で1位を目指して頑張るとか、恋愛ドラマなら、好きな相手と結ばれたいとか、主人公が何を目指して頑張るのかはっきりさせましょう。主人公が頑張った方がお客さんは応援しやすいです。

3/結末で主人公がどの様に成長したかを書く。
結末は、作家の腕の見せ所のひとつです。
そして、物語は“入口と出口が違う方が良い”ので、主人公の内面が物語の始まりと結末で大きく異なる方が望ましいです。
物語中の経験を経て、主人公は何を得て、どの様に成長したのか?それは、物語を書き上げ、作家自身が得たものと同じなのです。
主人公の気持ちと一体化して、誠意を持って結末を描きましょう。

以上、主人公の書き方のポイント3点でした。
他にも、色々と注意すると良い事があるのですが、作家初心者の方は、上記3点を注意するだけでも、ぐっと作品の完成度が高くなると思います。

良かったら試して頂けましたら幸いです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

小説・脚本コンペに入選する為の3つの注意点

コンペ入選を目指す上で注意する事が色々あります。

連載・<オンライン小説講座>
小説や脚本コンペで入選するには、色々と注意すべき点があります。
今回は、それをざっくり3つに分けてご紹介。

1/主人公が明確に決まっていて、主人公の行動で物語が進む。
作家初心者の作品は、主人公が誰なのか曖昧な事が案外あります。
主人公が受け身で、主人公以外の行動で物語が展開するのも作家初心者に有りがちなミスです。物語の主人公の行動で物語が動く様に意識しましょう。

2/登場人物の数が適切である。
やたらと登場人物が出てきて、物語が複雑になるミスも案外、多いです。
登場人物は、必要最小限にする、つまり物語の展開に関係ある人物のみに絞りましょう。特に書き慣れて無い内は、登場人物を2〜3人程度にすると書きやすいです。

3/きちんと結末を書いている。
作家初心者の中には、結末(オチ)を曖昧にして、「答えを読者に委ねます」と言う方も居られますが、それではダメです。
結末は、その作品で作家が書いてきた事の結論(作家が”自分はこう思う”という事)を述べる所で、作家の力量が問われる部分です。結末は明確に書きましょう。

如何でしたか?
そんなの、当たり前!というご意見もあるでしょう。

しかし、気付いたら主人公は誰!?人物多すぎ?なんて事もあるものです。

コンペ入選を目指して書いておられる皆さんのヒントにして頂けましたら幸いです。

作品を最後まで書き切る3つのルール「プロット編」

作品を最後まで書くのが苦手な方へ

連載・<オンライン小説講座>
小説やシナリオを最後(ラスト)まで書くのが難しい、途中までしか書けない、というお悩みをお持ちの方も割と居られるでしょう。

そういう方に、作品を最後まで書き易くなる3つのルールをご紹介します。
尚、今回は、プロットを書く場合です。

ルール1/時間を決めて集中して書く。
例えば1時間という制限時間を決めて、机について集中して書きましょう。
途中で、関係ない事をするのは、やめましょう。

ルール2/一気に最後まで書く。書けない時は捨てる。
集中して書き始めたら、途中で筆を止めず、最後まで書き切りましょう。
最後まで書けない作品は、直ぐに捨てて、次の作品を書きましょう。

ルール3/800字以内に収まる様に書きましょう。
短時間でプロットを最後まで書き切る為に、文字数を800字以内にしましょう。
長くなると、なかなか書き切れません。
プロットの文字数800字は、400字詰め原稿用紙2枚分です。
文字数の感覚を体得する気持ちで書きましょう。

以上が、作品(プロット)を最後まで書き切る為の3つのルールでした。
このルールを守って、何度か挑戦すれば、最後まで書き切れるかと思います。

第38回「太宰治賞」も狙います。

第38回太宰治賞作品募集

先日、筑摩書房による小説コンペ「太宰治賞」を作家塾の生徒さん達にご案内しました。

実は、丁度、太宰治賞に向いてそうな作品を書いている生徒さんがおられるので、その方が挑戦したら良い結果が出るかもしれないという期待感もあります。

筑摩書房は、堅めの出版社と言うイメージがありましたが、筑摩書房の公式サイトも、なかなか渋い作りになっていますね。筑摩書房の本は、私も一時期、良く読みました。

応募規定は、作品を印刷して提出する形式です。
確かに紙原稿の方が読みやすいですが、
いまどきの小説コンペは、メールのみの応募でOKな所が殆どなので、
時代に流されず、良いと思う方法を貫く姿勢が、筑摩書房らしいですね。

応募〆切は、12月10日です。

第38回太宰治賞作品募集

書籍紹介「シナリオ構造論」

写真の書籍は古いですが、新しくなった本も出ています。

たまには、シナリオに関する書籍をご紹介。

世の中には、数多のシナリオの書き方に関する書籍が出版されておりますが、
小津安二郎監督の脚本家として有名な野田 高梧(のだ こうご、1893年11月19日 – 1968年9月23日)による脚本の書き方指南書シナリオ構造論は、説得力のある書籍として有名です。

名作映画の脚本を何十本も手がけた野田高梧だけに、脚本の書き方に関して、重みのある説得力に満ちた内容です。

実例を交えながら客観的に脚本を解説する構成は、さながら脚本の科学書です(私の個人的感想です)。

初版が1952年なので、文体が少し堅めで、やや読みにくいかもしれませんが、シナリオライターを志す人は、ご一読頂いて損は無いかと思います。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

「作家塾」オンライン授業を継続中

花野組福岡「作家塾」では、緊急事態宣言に伴いオンライン授業を実施中です。
ネットで授業を出来るというのは、なかなか便利なものです。
ただ、本当は、実際に会う対面授業の方が効果的なので、早く緊急事態宣言が解除される日が来れば良いのですが。

ところで、作家塾では、ふたつの小説コンペに挑戦予定です。

1/「星新一賞」 9/30〆切
2/「青い鳥文庫小説賞 NOVEL DAYSプロット大賞」 9/30〆切


今現在、コンペに挑戦する生徒さん達が頑張って応募する作品を書いています。
経過は、今後もご報告させて頂きます。

「作家塾」。只今、オンライン授業。

福岡の小説講座・花野組福岡「作家塾」では、8月20日からの福岡県の緊急事態宣言に伴いオンライン授業を実施しています。

生徒の皆様のご協力もありまして、オンラインでも滞りなく授業をさせて頂いております。
現在も、新作の小説・シナリオ(脚本)のプロットが順調に誕生しています。

オンライン授業は、緊急事態宣言が解除されるまで実施いたします。

福岡でも、急速に新型コロナウイルスの感染が拡大しています。
どうか皆様も、くれぐれもお気をつけください。

書籍紹介/スティーブン・キング「書くことについて」

軽快な語り口で面白い小説ハウトゥー本です。

たまには、小説を書く上で役に立ちそうな本をご紹介します。


ご紹介する本は、スティーブン・キング著「書くことについて」(小学館文庫)
ホラー小説家として超有名なスティーブン・キングが小説の書き方について自伝的な要素も含めて書いた本です。

子供の頃、小説を書き始めた頃の事や、伴侶と出会った学生時代、作家として売れる前の頃、そして有名作家になった後、それぞれの時代の出来事をドラマチックに描写しており、さすがベストセラー作家が自ら書いた自伝は読み応えが違います。

また、同時に「売れる小説の書き方」も説得力ある語り口で指南してくれます。これを読むと、自分も明日から小説を書く気が沸き起こる、とても元気になれる本です。

ただ、スティーブン・キングがプロット(物語のあらすじ)は必要無いと言う点だけには賛同できません。

少年時代から小説を書きまくっているスティーブン・キングには、プロットは必要無いかもしれませんが、これから小説を書こうという初心者の方は、きちんとプロットを学びましょう。

初心者がプロットを知らずに書くのは、コンパス無しで大海原を航海する様なものです。万に一つ、上手く書ける事もあるかもしれませんが、プロットを書いた方が、より確実かつ短時間に作品の完成度を高める事が出来るのです。(当塾の結果が実証してます)

とは言え、スティーブン・キング著「書くことについて」は、創作に役立つ事がたくさん書いてある本ですので、おすすめです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

プロットで応募できるコンペ

小学生・中学生向け小説のプロット(物語のあらすじ)を審査するコンペ「青い鳥文庫小説賞 NOVEL DAYSプロット大賞」が募集中です。この様なコンペが開催されるという事は「プロット」という言葉がだいぶ一般的になってきたと言う事でしょうか。 花野組福岡「作家塾」では、プロットをきちんと書く事を重視していますので、当塾の生徒さんにとっては挑戦しやすいコンペだと思います。

「青い鳥文庫小説賞 NOVEL DAYSプロット大賞」 https://novel.daysneo.com/award/aoitori_plot.html