
このブログで、時々、物語の書き方について解説させて頂いてますが、本日は、少し難易度が高い解説をさせて頂きます。
「作家塾」では、プロット(800字程度の物語のあらすじ)を完成させてから、本編の執筆に取り掛かる事を重視しています。
では、プロットの完成を何処で判断しているのかと言うと、一言で言えば「作品のテーマ」が見えた時です。
作品のテーマは、プロットのオチの部分に関わってくる事で、作者が描いたオチ、言い換えると、その作品における「作者の結論(オチ)」=作品のテーマです。
プロットが書き進むと、「主役・準主役・3番手」、「物語の構成」「クライマックス」などが固まってきます。そして、最終的に残るのが「オチ」です。
「オチ」がはっきりするまで、大抵、二転三転するのですが、プロットのリライトが進めば、オチもやがて明確に見えてきます。
そういうプロットを読むと、その作品で作者が言いたい事・思っている事が明確に伝わってきます。正にそれが「作品のテーマ」であり、そうなれば、そのプロットは完成です。
そして、小説や脚本の本編の執筆に移行する事になります。
プロットを書く利点のひとつは、800字という短い文書で、テーマを効率よく探れる事にあります。
優れた作家を目指すなら、テーマがはっきりするまで粘って作品に取り組む態度が重要です。テーマとは作家の魂の問題であり、作家にとっての一生の財産であり、書く原動力になるからです。
そして、テーマとは、人生を生きている人間のみが持ちうる物であり、それが人間の作家とAI創作を大きく分けるのです。
(花野組福岡「作家塾」運営事務局)