第9回「星新一賞」に無事、応募完了しました。

「星新一賞」は、SF短編小説のコンペです。

先日、花野組福岡「作家塾」の生徒さんが、第9回「星新一賞」に作品(短編小説)を応募しました。〆切は、9月30日なのですが、少しでも早く応募を完了するのに越した事はございません。

応募した小説は、プロットの段階で、主役が何度か変わるなど、様々な試行錯誤がありましたが、小説を書く段階になると、案外早く書き上がりました。頑張って書いていた作品なので、少しでも良い結果が出る事を期待してます。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

書籍紹介「ベストセラー小説の書き方」<書きまくれ!出来れば毎日>

小説の書き方の本としては有名です。

本日は、作家初心者向けに小説・シナリオを書く参考になりそうな書籍をご紹介。

ディーン・R・クーンツ著「ベストセラー小說の書き方」(初版1981年)

これは、アメリカのベストセラー小説家&脚本家「D.R.クーンツ」氏がベストセラー小説を書くには、どうすれば良いのかを教えてくれるタイトル通りの本です。

とは言え、この本、少し古い出版物の所為か、文体が何だか読みにくく、内容も初心者には少し難しい気がします。
それでも、この本には「ベストセラー小説を書くための唯一かつ確実な極意」が非常に明快に書かれています。

その極意を、私が勝手に要約すると「書きまくれ、毎日」。

これこそが、小説を書く行為の本質を説明していると思います。

D.R.クーンツ氏は、可能なかぎり毎日書くそうで、自身の作家としての日常(なかなか辛そう)を参考例として引用しつつ、その重要性を繰り返し説いてます。
そして、毎日でも作品を書けるという事が「才能」とも言えるでしょう。プロの作家とは、そういう人達です。

これを補足説明すると、毎日、10分でも作品に目を通すという事だけでも有効です。
毎日、少しでも自分の作品を書く&読むという行為を継続して続ける事が大切なのです。

他にも、様々な小説テクニックを解説しているのですが、それらの解説よりも「とにかく書け」というメッセージが非常に力強く、作家の仕事の大変さも伝わって、そのメッセージだけで本書の目的は十分に達せられてます。

「ベストセラー小説の書き方」は、甘い内容では無いですが、それ故、真摯な姿勢で書かれた名著と言えますので、ご興味がある方はご一読ください。なかなか面白い本ですよ。

(花野組福岡「作家塾」運営部)

プロット完成までの3段階

連載・<オンライン小説講座>
プロット(物語の粗筋)の完成までに、3つの段階があります。
今回は、その3段階をそれぞれご紹介。

1段階/完成度80%……物語の構成が概ね書けている
物語が始まりから終わりまで、全体の起承転結が大体書けている状態。
まずは、この段階を目指してプロットを書きましょう。

2段階/完成度90%……クライマックスが書けている
物語の構成がほぼ完成し、更に物語のクライマックスが書けている状態。
クライマックスが盛り上がっているかどうか、何度も書き直して完成度を高めます。
何度も見直すほか、他に方法はありません。粘りましょう。

3段階/完成度100%……作家のテーマを書ききっている
これはラスト(結末)に関係する事ですが、作品を書いている作者の思いが全て書けている状態で遂に作品は完成です。
実は、この3段階目が最大の難所です。作者のテーマとは、作者自身が作品を書く中で発見していく作業です。作品を書き進める中で、「この為に作品を書いたのだな」と気づく時が来ます。そこまで書ければ、作品の完成度は、非常に高いと言えます。

以上、プロットの完成度を3段階でご説明しました。
自分で書いている小説やシナリオのプロットがどの程度まで書けたのか、チェックするヒントとして、ご活用頂けましたら幸いです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

主人公を書く上での確認3ポイント

古来から物語の“主人公”は最重要です。

連載・<オンライン小説講座>
小説やシナリオ(脚本)で主人公を書く上で注意するポイントをざっくり3つに分けてみました。

1/主人公が最初から最後まで概ね一貫して登場している。
途中で主人公が居なくなるのは基本的に避けた方が良いでしょう。
物語とは、主人公の視点で展開し、主人公の心の動きを楽しむものだからです。その方が、お客さんが物語に感情移入しやすくなります。

2/主人公が何を目指して頑張るのかを明確にする。
物語の始まりで、主人公が何をするのか明確にして書き始めましょう。
例えばスポーツドラマなら、大会で1位を目指して頑張るとか、恋愛ドラマなら、好きな相手と結ばれたいとか、主人公が何を目指して頑張るのかはっきりさせましょう。主人公が頑張った方がお客さんは応援しやすいです。

3/結末で主人公がどの様に成長したかを書く。
結末は、作家の腕の見せ所のひとつです。
そして、物語は“入口と出口が違う方が良い”ので、主人公の内面が物語の始まりと結末で大きく異なる方が望ましいです。
物語中の経験を経て、主人公は何を得て、どの様に成長したのか?それは、物語を書き上げ、作家自身が得たものと同じなのです。
主人公の気持ちと一体化して、誠意を持って結末を描きましょう。

以上、主人公の書き方のポイント3点でした。
他にも、色々と注意すると良い事があるのですが、作家初心者の方は、上記3点を注意するだけでも、ぐっと作品の完成度が高くなると思います。

良かったら試して頂けましたら幸いです。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)

小説・脚本コンペに入選する為の3つの注意点

コンペ入選を目指す上で注意する事が色々あります。

連載・<オンライン小説講座>
小説や脚本コンペで入選するには、色々と注意すべき点があります。
今回は、それをざっくり3つに分けてご紹介。

1/主人公が明確に決まっていて、主人公の行動で物語が進む。
作家初心者の作品は、主人公が誰なのか曖昧な事が案外あります。
主人公が受け身で、主人公以外の行動で物語が展開するのも作家初心者に有りがちなミスです。物語の主人公の行動で物語が動く様に意識しましょう。

2/登場人物の数が適切である。
やたらと登場人物が出てきて、物語が複雑になるミスも案外、多いです。
登場人物は、必要最小限にする、つまり物語の展開に関係ある人物のみに絞りましょう。特に書き慣れて無い内は、登場人物を2〜3人程度にすると書きやすいです。

3/きちんと結末を書いている。
作家初心者の中には、結末(オチ)を曖昧にして、「答えを読者に委ねます」と言う方も居られますが、それではダメです。
結末は、その作品で作家が書いてきた事の結論(作家が”自分はこう思う”という事)を述べる所で、作家の力量が問われる部分です。結末は明確に書きましょう。

如何でしたか?
そんなの、当たり前!というご意見もあるでしょう。

しかし、気付いたら主人公は誰!?人物多すぎ?なんて事もあるものです。

コンペ入選を目指して書いておられる皆さんのヒントにして頂けましたら幸いです。

作品を最後まで書き切る3つのルール「プロット編」

作品を最後まで書くのが苦手な方へ

連載・<オンライン小説講座>
小説やシナリオを最後(ラスト)まで書くのが難しい、途中までしか書けない、というお悩みをお持ちの方も割と居られるでしょう。

そういう方に、作品を最後まで書き易くなる3つのルールをご紹介します。
尚、今回は、プロットを書く場合です。

ルール1/時間を決めて集中して書く。
例えば1時間という制限時間を決めて、机について集中して書きましょう。
途中で、関係ない事をするのは、やめましょう。

ルール2/一気に最後まで書く。書けない時は捨てる。
集中して書き始めたら、途中で筆を止めず、最後まで書き切りましょう。
最後まで書けない作品は、直ぐに捨てて、次の作品を書きましょう。

ルール3/800字以内に収まる様に書きましょう。
短時間でプロットを最後まで書き切る為に、文字数を800字以内にしましょう。
長くなると、なかなか書き切れません。
プロットの文字数800字は、400字詰め原稿用紙2枚分です。
文字数の感覚を体得する気持ちで書きましょう。

以上が、作品(プロット)を最後まで書き切る為の3つのルールでした。
このルールを守って、何度か挑戦すれば、最後まで書き切れるかと思います。

第38回「太宰治賞」も狙います。

第38回太宰治賞作品募集

先日、筑摩書房による小説コンペ「太宰治賞」を作家塾の生徒さん達にご案内しました。

実は、丁度、太宰治賞に向いてそうな作品を書いている生徒さんがおられるので、その方が挑戦したら良い結果が出るかもしれないという期待感もあります。

筑摩書房は、堅めの出版社と言うイメージがありましたが、筑摩書房の公式サイトも、なかなか渋い作りになっていますね。筑摩書房の本は、私も一時期、良く読みました。

応募規定は、作品を印刷して提出する形式です。
確かに紙原稿の方が読みやすいですが、
いまどきの小説コンペは、メールのみの応募でOKな所が殆どなので、
時代に流されず、良いと思う方法を貫く姿勢が、筑摩書房らしいですね。

応募〆切は、12月10日です。

第38回太宰治賞作品募集

書籍紹介「シナリオ構造論」

写真の書籍は古いですが、新しくなった本も出ています。

たまには、シナリオに関する書籍をご紹介。

世の中には、数多のシナリオの書き方に関する書籍が出版されておりますが、
小津安二郎監督の脚本家として有名な野田 高梧(のだ こうご、1893年11月19日 – 1968年9月23日)による脚本の書き方指南書シナリオ構造論は、説得力のある書籍として有名です。

名作映画の脚本を何十本も手がけた野田高梧だけに、脚本の書き方に関して、重みのある説得力に満ちた内容です。

実例を交えながら客観的に脚本を解説する構成は、さながら脚本の科学書です(私の個人的感想です)。

初版が1952年なので、文体が少し堅めで、やや読みにくいかもしれませんが、シナリオライターを志す人は、ご一読頂いて損は無いかと思います。

(花野組福岡「作家塾」運営事務局)